株主優待とかもうやめたら?

「株」と聞けば、株主優待を思い浮かべる人は多いんじゃないだろうか。

しかし、株を持っていたら物がもらえるなんていうのは、世界中でも日本だけだ。
これを聞いて察しのいい人なら気づくと思うが、お察しの通り、株主優待は歪んだ制度だ。


株主優待は、ある一定数以上の株を持っている株主に、同じものが一律で送られる。
企業によっては、100株以上、200株以上、1000株以上と、段階に分けて優待品を設定しているところもあるが、結局のところたくさん株を持っている人が損をする仕組みだ。

大株主と言われるくらいに株を持っている人も、100株しか持っていない人も、もらえる優待品は同じだ。
こんな不平等な制度があっていいのか。

株というのは本来、持っている数に比例して議決権と配当が得られる、この世で最も平等なもののはずだ。
それなのにどうして日本企業は、株主(特に大株主)をバカにするような制度を実施するのか。

株主優待を実施する理由としては、やはり個人投資家が食いつくからだろう。
株主優待は、個人のような零細投資家が得をする制度だ。
まあその代わり、機関投資家などの大株主が割を食っているんだがな。

基本的に、株主優待が充実している会社はクソだと思っていい。
優待がなければ株を買ってもらえないという、経営者の自信のなさが表れている。
自信があるなら、業績を伸ばして配当で株主還元するはずだ。

個人投資家が得するなら、個人は積極的に株主優待をもらえばいいじゃんと思う人もいるだろう。
まあ確かにその通りだ。
個人レベルで考えるならそれでもいい。
ただ、お前は日本の株式市場をクソにしている人間の一人であることを忘れんなよ。

・・・

優待品で特にクソだと思うのは、クオカードのような金券類や米といった、その会社の事業とは全く関係ない品物だ。
これは完全に個人投資家を釣ろうとしている。
こういう会社の株を買うときは、少し気を付けたほうがいい。

逆に、これくらいなら許せるかなと思うのは、自社製品の一部をほんの少し贈呈といったものだ。
これなら一応宣伝にもなるからまあいいかといったところだ。

許せる株主優待の例を挙げるとすると、日本たばこ産業(2914)あたりが思いつく。
株主優待 | JTウェブサイト

まあ別になくてもいいが、これくらいならあってもいいかとも思う。
ちなみに私はJTの株主だ。


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