確定申告の悩み


セミリタイアした人が毎年やることと言えば確定申告です。

確定申告しないと損したり、場合によっては脱税になったりするので、せざるを得ません。

私の場合は、株の配当金が主な収入になっているのですが、配当所得は税制が複雑なので、いつも申告の仕方を悩んでしまいます。


株には配当所得と、売却益である譲渡所得がありますが、これらの内、譲渡所得は分離課税しか選べませんが、配当所得は分離課税と総合課税から選べます。

有利な税率を選べるのはいいことなのですが、選択肢が増えると考えることも増えてしまうのも事実です。

税率は、分離課税が20%(所得税15%、住民税5%)で、総合課税が、私の所得では15%(所得税5%、住民税10%)です。

ただし、総合課税でも、別途住民税の申告をすることで、住民税の税率を分離課税の5%にすることができるので、総合課税を選んだ場合の税率は実質10%になります。

これだけを考えると、配当所得は総合課税を選べばいいように思えますが、話はそう簡単ではありません。

配当所得で総合課税を選ぶと、譲渡損失がある場合に損益通算することができません。

そのため、損切りや損出しで譲渡損失がある場合には、配当所得を総合課税と分離課税のどちらで申告するのが得か考えなくてはいけません。

総合課税と分離課税では税率が倍違うので、配当所得の半分以上を相殺できる譲渡損失があるかどうかが、一つの目安になります。

また、譲渡損失はその年に損益通算しなくても、3年は繰り越すことができますが、これも選択肢を増やすことになり、考慮することが増えてしまいます。

さらに私の場合、外国株からの配当が多いので、ここに外国税額控除が絡んできて更に複雑になります。

外国税額控除は、語ると奥が深い、悪く言えば複雑怪奇なので、ここでは触れません。


これらのことを全部考えると頭がパンクしそうですが、私みたいに大した所得じゃない場合には、有利な税率を考えるよりも、とにかく確定申告して基礎控除や社会保険料控除等を適用させるほうが重要な気もしますので、そこまで真剣に考える必要もないかもしれません。

それに、どの申告方法が一番得かは、各々の方法で申告書を作ればすぐ分かることですしね。




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