「かぼちゃの馬車」事件に見る不動産投資の難しさ

「かぼちゃの馬車」終焉で自己破産者続出か|楽待不動産投資新聞

「かぼちゃの馬車」とは女性専用シェアハウスのことで、スマートデイズという会社がサブリースと呼ばれる仕組みで展開している。
どうもこの会社の資金繰りが悪いようで、オーナーへの賃料支払を停止するようだ。

オーナーさんにはご愁傷様としか言いようがないが、こういう事件を見ると、やっぱり素人がいきなり不動産投資に参入するのは難しいなと思う次第である。



「かぼちゃの馬車」の予想利回りは8%程度だったそうだ。
おそらく満室前提の楽観的な数字だとは思うが、8%というのは都内だと高いほうだろうか。
でも、この利回りで個人が不動産投資するのはちょっと割に合わないんじゃないだろうか。

現物不動産は、購入すればそれで終わりではない。
購入後は修繕費や固定資産税といった費用が発生する。

また、個人が不動産を購入するときは、通常住宅ローンを組むので、利息の支払いも発生する。

ちゃんと計算したわけではないが、こういう費用を考えると実質的な利回りは、諸々のリスクの割にたいして高くないんじゃないだろうか。

じゃあ、もっと利回りのいい物件ならいいのかと言うと、利回りが高い物件というのは、本当にお買い得か、もしくは空室リスクが高いかのどちらかだ。

基本、前者がなんのコネもない新参の個人投資家に回ってくるのは珍しい。
不動産市場というのは、明らかにインサイダー有利の市場だ。

かと言って、一見初心者に優しそうな「かぼちゃの馬車」のような案件は、ふたを開けてみると詐欺まがいのものだったということが多々ある。

うまくやれる人ならいいのだが、基本的に初心者はカモにされるのが不動産市場だ。


個人が不動産投資をするなら、私はRIETを買うほうがいいと思っている。
RIETを買うだけで、個人では買えないような優良物件に分散投資できる。

RIETの利回りは大体3~6%くらいだが、RIETの保有にコストはかからないから、ほぼ確実にこの利回りが期待できる。(利回りが高いものは地方の住宅が多いから気を付ける必要はある)

REITは株みたいに価格が日々変動するから嫌だと思う人もいるかもしれないが、価格が日々変動するのは現物不動産も同じだ。
現物不動産は、購入後は売却するまでその価格を見ることがないだけである。

ちなみに私はREITをおすすめしているわけではない。
あくまで、現物不動産よりはマシだという程度である。


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