都会で搾取される人

田舎のおっさんに泣いてキレた話|ユカリ|note
上の記事は、田舎には都会に比べてモラルが欠けている人が多いですよって話。

ただ、この記事の中に出てくるYという口の悪いおっさんは、親戚でもないのにも関わらず、貧乏だった筆者の家庭にお金を貸したりと、援助をしていたそうだ。

田舎の人間はモラルが欠けているということだが、もしこのYさんが何の見返りも求めずに手助けをしていたのなら、それこそ都会にいる有象無象よりよっぽどできた人だと思うんだけどな。

まあ、Yさんがどういう人かは分からないから、この記事への言及はこれくらいにしておく。


人には誰しも苦手な人、合わない人がいると思う。
そういう人と過ごすのはストレスになる。

それは他人でだけではなく、家族でもそうだ。
親子でも価値観が全く違うことだってある。

しかし、自分に損害を与えてくるような人間とは関係を断った方がいいが、価値観が違うだけで他人を拒否するのは、「資本主義の罠」にかかる可能性がある。


都会では「個性の重視」だとか「価値観の多様性」といった考えが蔓延っている。
これは素晴らしいことのように見えるが、この考えが過ぎると、はっきり言って誰とも仲良くなれない。
価値観は人それぞれ違うのだから、仲良くするにはある程度妥協する必要がある。

しかし、みんなが個性を重視しだしたら、少しでも合わない人とは付き合わなくなるし、他人の価値観を尊重するといっても、結局は自分は自分、他人は他人とお互い不干渉になるしかない。

そうやって都会で人は孤立していき、単身世帯が増える。


実は資本主義社会には、単身世帯が増えると得をする者がいる。
それは企業だ。

単身生活は共同生活より、1人当たりの支出が多くなる。
共同生活では、1台の家具・家電を共有できるし、そのほかの食料や日用品も、同じものを大量に買うことで単価を下げられる。

だが、単身生活ではそれができない。
必要なものは各々個人で買わなくてはいけないし、1人用の少量のものでは単価が高くなる。
そうやって個人の生活コストが上がる反面、その分企業の利益は増える。

都会で孤立化し、馬車馬のように企業で働き、ささやかな給料で企業の商品を買って消費生活を謳歌する。

東京で1人暮らしなんてのは、その最たるものだろう。
自分が搾取されている側の人間だということに気付くべきだ。

間違っていたら申し訳ないが、上で紹介した記事の筆者は、典型的な都会で搾取される人に思える。


参考図書:

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