奨学金破産、過去5年で延べ1万5千人 親子連鎖広がる:朝日新聞デジタル
奨学金を返せなくなって破産する人が増えているらしい。
日本学生支援機構がやっている奨学金は、奨学金という名の借金である。
特に有利子の場合に、借金の特性が色濃く表れる。
借金である奨学金には利子が付くのだが、この利子の付き方を分かっていない人が多いんじゃないだろうか。
まず、借りた奨学金に利率が設定されるのだが、この利率は「年率」だ。
例えば利率が1%だと、毎年利子が未返済額の1%ずつ増えていく。
決して、利子が借入総額の1%というわけではない。
さらに利子は「複利」で増えていく。
複利とは、簡単に言うと利子に利子が付くことだ。(利子に利子が付かないことを「単利」という)
借入総額が500万円で、利率が1%だとする。
この場合、1年目で増える利子は5万円だ。
ということは、年間で5万円より多く返さないと、借金は永久になくならない。
そして、これを返済せずに滞納したらどうなるか。
2年目で増える利子は、5万円(500万円の1%)と、それに加えて1年目の利子の利子500円(5万円の1%)の、合計5万500円だ。
2年で返済総額は510万500円に増える。
そして、3年目で515万1505円、4年目で520万3020円・・・10年目で552万3110円、20年目で610万950円になる。
10年滞納して増えた利子は、単利の分が50万円で、2万3110円が複利によって増えた分だ。
20年も滞納すると、単利の分が100万円で、複利の分は10万950円にもなる。
まあ、500万円くらいならこの程度だが、借入金額がもっと大きくなると、複利の効果も半端ないものになってくる。
こわいでしょ?
利子の仕組みを知れば、借金は繰り上げ返済をして早く返し切ったほうが、支払う利子も少なくて済むことがわかるだろう。
ただ、絶対繰り上げ返済すればいいというわけでもない。
借金の利率以上に儲けられそうな投資案件があれば、そちらに資金を回す方が有利だ。
とは言っても、そこまで考えて奨学金を借りる人は少ないだろう。
なんてたって、奨学金の申し込みをするのは高校生の時なのだから。
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