親というのは子供に対して「あれをやれ、これはするな」と、いろいろ口出ししてくるものだ。
普段の生活に関するようなどうでもいいことなら従っておいてもいいが、自分の人生を左右するような選択(進学、就職、結婚など)をする場合には、親の意見は基本的に聞かなくていい。
親がすごく尊敬できる人なら意見を参考にするのもいいが、親が凡人の場合は特に無視したほうがいい。
凡人の親の言うとおりしてたら、人生が破滅しかねない。
親の意見を聞かないほうがいいっていうのは、「自分のことは自分で決めるべきだ」みたいなふわっとした精神論ではなく、ちゃんとした理由がある。
理由は2つあるのだが、1つ目の理由は、親は古い常識を前提に話がちだからだ。
古い常識に基づいた意見など、現代では何の役にも立たない。
聞くだけ時間の無駄だ。
特に平凡な人生を歩んだ親ほど、古い常識に囚われている。
自分が若かったころの話をよくしたりするが、それが何十年前の話なのかよく注意しておくべきだ。
2つ目の理由は、親というものは、子供に無難な人生を歩んでほしいと思っているからだ。
これは1つ目の理由とも関連している。
子供に対して、リスクを負わないで人並みの幸せを願うという気持ちも分からないではないが、今となっては、この考え方は不幸に直結する恐れすらある。
親が言う「無難」とは、就職に関して言えば正社員や公務員になることだろう。
しかし、正社員はもはや無難とは言えなくなったし、今の日本社会に賃金下落の圧力がかかっているのを見れば、幸せからは遠い選択肢だとわかるだろう。
今は人手不足と言いつつも、未だ「正社員」や「公務員」という肩書に釣られて、安い賃金で働く人はいくらでもいる。
だから、賃金が上がらない。
それなりのお金を稼ごうと思うと、体を壊すほどの激務をこなすしかない。
これが親の願う「幸せ」なのだろうか?
「無難」というのは、要は人と同じことをすることだ。
人と同じことをすると、必然的に競争が激しくなり、努力の割に見返りが少ない。
こんなことを勧める親の意見はあてにならない。
・・・
ちなみに、心配しなくても、子供はもともと親の言うことを聞くようにはなっていない。
子供は家庭ではなく、友達関係の中で育つことが行動遺伝学によって解明されている。
最初から、親ではなく友達を優先するようになっているのだ。
小学校高学年から中学生にかけて反抗期になったりするが、これはとにかく親に逆らいたいというよりは、これくらいの年齢になると、他人がどういう人間か客観的に判断できるようになるので、それによって自分の親が如何にクソであるか分かるから反抗するんだと思うんだ。
そして、反抗期の終了というのは、所詮クソはクソでしかないと自分の親の存在を認め、半ば諦観のような状態なんじゃないだろうか。
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