漫画村をはじめとした海賊版サイトが問題になっている。
悪いのは海賊版サイトを作った側だが、ユーザー側も非難の的になることがよくある。
しかし、サイトにアップロードされたものを閲覧する行為は、犯罪でもなんでもない。「万引きと同じ」というのもおかしくて、やってることはブックオフでの立ち読みと同じだ。
倫理的にどうかという問題はあるにしても、別に「悪いこと」はしていないので、非難される筋合いはない。
消費者は安くていいものを選ぶだけ
ユーザーというか、消費者全般からしたら、同じものが得られるならできるだけ安い方法を選ぶというのは普通のことである。スーパーで半額シールの貼ってある弁当と、貼ってない弁当があったら、普通は貼ってある方を買う。
これと同じように、そこそのクオリティーで安く(というか無料で)マンガが読めるサイトがあり、そして、それを閲覧することが違法ではないなら、多くの人がそれを使うのは当たり前である。
別にこれはデフレ脳とかではなく、合理的に行動したらそうなるだろってだけの話だ。
「作者のことも考えろよ」という批判はごもっともだが、しかし、あまり意味はないだろう。それを言い出したら、中古品を買うこと自体もダメになる。
「作者のことも考えろよ」というのは、「買い物するときにメーカーのことを考えろ」というのと同じで、消費者は一々そんなことは考えない。
もちろん、マンガ業界が廃れることは何となく嫌だと思っているかもしれないが、消費者からしたら、そんな不確実な将来のことは大して興味がなく、目の前の利益を享受できればそれでいいのだ。
海賊版問題でユーザー側を非難するのはお門違いなのである。
海賊版問題を解決したいなら
海賊版問題を解決したいなら、海賊版の供給元を直接潰すか、もしくは正規版を使ったほうが得だと消費者に思わせるようなサービスが現れる必要がある。間違っても、消費者のモラルに期待してはいけない。そんなものに期待しても何も変わらない。
今の日本は前者(海賊版サイトを潰す)の方向で行くみたいだが、これはやり方が中度半端だと、いたちごっこになるだけだし、かと言ってやり過ぎると別の弊害が生まれるとの指摘もある。
やはり一番いいのは、消費者を引き付ける正規サービスが表れることだろう。
そうすれば、海賊版ユーザーが減って、海賊版供給者が儲からなくなるので、自然に消滅する。
マンガで言うと、正規サービスはAmazonのkindleが今のところ一番頑張っているが、漫画村を使う人が多いってことは、何かもう一押し必要ってことなんだろう。
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