加谷珪一氏のこの記事を見て、株式投資は大学生のうちからしたほうがいいと思った。
したほうがいいというのは、資産形成的な意味ではなく、勉強になるからだ。
資産形成が目的ならインデックス投資でもすればいいが、やはり自分で企業を分析して個別株を買ったほうが、圧倒的に金融リテラシーが身に付く。(大学生でインデックス投資をやってれば、それはそれで金融リテラシーが高いが)
そして、それは就活の時に大いに役立つと思う。
就活生の企業選びは適当
就活生の企業を選ぶ基準なんて本当に適当だ。大抵知名度とか何となくのイメージで選んでいる。その企業の財務情報を調べて選んでいる学生はほとんどいないと思う。
私は理系の学生だったが、当時(約5年前)就活で人気だったのは、重工、重電、自動車、鉄鋼といった、昔からある重厚長大系の企業であった。今はどうか知らないが。
これらの企業が人気だったのは学部の特徴もあっただろうが、一番の理由は、でかい物を作っていてなんかカッコいいというアホみたいな理由だ。
当時は、私も含めて周りもそんな感じで企業を選んでいた。
しかし、企業の財務情報をちょっと調べれば分かるが、こういう重厚長大系の企業の経営状態というのはあまりよくない。
トヨタ自動車クラスを除けば、全然効率よく稼げていない。
企業の規模と収益力を押さえよう
企業の全体像を大まかに掴むには、その企業の規模と収益力を把握すればよい。規模を測るには、売上高と従業員数を見ればいい。
収益力を測る指標はいろいろあるが、加谷珪一氏の記事のように売上高を従業員数で割った値でもいいし、営業利益率やROE(自己資本利益率)も重要な指標だ。
いろんな企業でこれらの数字を比較すれば、いい企業とそうでない企業が分かってくるはずだ。
ここでは具体的な企業や数値は出さないが、重厚長大系の企業はこれらの収益力を測る数値が低いことが多い。
そして、逆に地味な企業が意外と収益力が高いというのもよくあることだ。
もちろん就職するなら収益力の高い企業がいい。
収益力が高いからと言ってホワイトであるとは限らないが、収益力が低いと高確率でブラックである。
就活生はこういった数字よりも事業内容を重視するが、細かい事業内容なんて後回しでよく、まずは業種で絞って、その業種内の企業で数字の比較をするのが先だ。
株式投資を通じて企業分析
別に企業の財務情報を調べるだけなら、わざわざ株式投資をする必要はない。しかし、ほとんどの大学生は自発的に財務情報を調べたりなどしない。
なぜなら、そんなことをしても楽しくないし、授業の単位にもならないからだ。それに、就活は財務情報など知らなくても、勢いで何とかなることが多いから、調べるメリットを感じにくい。
でも、そんな適当に選んだ会社だと、入社後に後悔する可能性が高い。
やはり、身銭を切って株を買わないと、財務情報なんて本気で調べようなどとは思わない。
株式投資を通じていろんな企業の情報を持っていれば、就活での企業選びで明らかに他の就活生より優位に立てる。なぜなら、どういう企業がいいか既に知っているわけだから。
そして、ちゃんとしたデータに基づいて選んだ企業なら、入社後に後悔することも少ないだろう。
これは、就職で失敗した私への戒めでもある。
もちろん、いい企業を知っているのと、その企業に入れるかは全くの別の話であるというのは言うまでもない。
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