絶対に損をしたくないなら投資はしないほうがいい

何の本か忘れたが、橘玲という人が「投資家の仕事は損をすること」だと言っていた。

こう言われると必ず損するみたいだが、要するに「損をしても文句を言うな。
その代わり利益が出ればあなたのものだ」ということである。



世の中には損することを極端に嫌う人がいる。

損することを嫌うのは人間の本能なので仕方ないが、それが無意識下で生じた本能によるものだということを自覚していないと、それが正しいことだと錯覚してしまう。

本能のままに損失を回避することを正当化した人は、元本が保証されていない投資をすることができない。

これは一見堅実のように思えるが、今は元本が保証されている定期預金の金利はわずか0.01%しかない。

世の中、リスクとリターンは概ね釣り合っている。
極端にリスクを避ければ、リターンも極端に低くなる。

「お金に執着する人は金持ちになれない」みたいなことをどこかで聞いたが、お金に執着する人はお金が減るのが怖い、つまり損を嫌う人だ。

適度なリスクも取らない代わりに、お金持ちになるチャンスを捨てているのだ。


「交通事故が怖いから家から一歩も出ない」という人がいたらバカにするかもしれない。
しかし、経済的なリスクを一切取らない人も似たようなものだ。

だからと言って、交通事故を本気で怖がっている人を家から引きずり出すのと同様に、損することを本気で怖がっている人に投資をさせるのは難しい。

人はそんなに簡単には変われない。

そういう人は投資をしないほうがいいと思う。

もし損した場合は、そのストレスは計り知れないものになる。
当然冷静に判断できなくなり、不合理な行動を取ってしまうだろう。

投資なんかしなくていいんだ。
資本主義社会の最下層でひっそりと暮らすんだ…

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