「不道徳企業」というのは、酒やタバコなど健康に悪いものを製造するメーカーや、軍需産業といった企業を指す。
こういった企業は世間一般のイメージが悪く、投資家からも不人気だ。
しかし、少しでも会計の知識がある人なら、業績を調べればこういった企業が如何に安定してボロ儲けしているかが分かる。
なぜ不道徳企業が儲かるかというと、これらの企業が作る製品をみんな必要としているからである。
酒やタバコには依存性があるから、買う人は買い続ける。
兵器も世界の秩序を保つために常に必要とされる。(戦争するためではない)
この他にも、不道徳というほどではないが、砂糖のたくさん入った甘いジュースやお菓子にも依存性があり、こういったものを作る企業もかなり儲けている。
また、石油企業も、何となく環境に悪いイメージがある企業だ。
しかし、石油から作られる製品は世界中で使われている。
車、飛行機、船は毎日動いているし、火力発電用の燃料も常に必要だ。
プラスチックなどの素材を作るのにも石油は必要だ。
世の中、イメージは悪くても、それなしでは生活できないというものがあるのだ。
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こういったものを作る企業はイメージが悪く、また業績は安定していても成長があまり見込めないことから、株価が低く抑えられている。
しかし、安定して稼いでいるので、配当金も安定して、しかもたくさん払うことができることから、配当利回りが高い企業が多い。
配当利回りが高いと、配当金再投資の効率が上がる。
配当金を再投資すれば、配当金に配当金が付いて、もらえるお金が雪だるま式(複利)で増えていく。
不道徳な企業が生み出した利益から支払われる不道徳な配当金を再投資して、闇のスノーボールを転がし肥大化させることは、投資手法としては悪くないのである。
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