投資に正解がない理由


投資のやり方は人それぞれだ。正解というのは存在しない。

なぜ正解がないのかというと、もし正解があるとしたら、未来予知できることになるから。当然ながら未来予知はできない。

どんな投資も得することもあれば損することもある。未来予知できないから投資に正解がないのだ。



基本的に未来を予測するのは難しい。物理の世界でも、正確に未来予測ができるのは、ほんの限られた条件だけだ。現実に起こっているほとんどのことは、いろいろなことが相互作用して複雑すぎるので予測ができない。

こういうのを「複雑系」とか「カオス理論」とか言うんだが、例えば気象現象も複雑系の一種だ。大気の流れを解析するための方程式は一応あるのだが、流れに影響を及ぼす要因が多すぎて、大気の流れを正確に予測できない。特に、長期の予測になるほど精度が急激に悪くなる。1週間先の天気予報があてにならないのはこのためだ。

一応方程式のある気象現象すらまともな予測ができないのに、何の方程式もない経済(投資)の予測ができるわけがない。経済というのは、人の感情が及ぼす影響が無視できないが、感情を予測する方程式などないからだ。

結局、どの投資が正解かは未来にならないと分からないし、過去うまくいった投資がこれからもうまくいく保証はない。

だから、「”絶対に”儲かる投資」のような話は確実に詐欺だし、評論家の経済予測もあてにならない。


ただ、投資に正解がないことは、投資をギャンブルのような胡散臭いものに思わせて、人々を遠ざけているかもしれない。まあ実際、投資にギャンブル要素は大いにある。でも、そもそもギャンブル自体が胡散臭いものではないんだけど。

ちなみに、複雑系の現象は確率での予測もできない。確率が分かっているなら、期待値の高い投資だけやればいいことになり、正解があることになる。もちろん現実ではそんなことは分からない。


0 件のコメント :

コメントを投稿