複利での年平均利回りの計算方法

何かしらの資産運用をしていて、「〇年で資産が□%増加、年平均△%のリターンです」みたいなことをよく言います。

この年平均△%というのは、通常は複利での運用を想定した値ですが、この複利での年平均利回りの計算方法について、メモ程度に書いておこうと思います。

あと、たまに間違ったというか、よく分からない方法で平均利回りを計算している人を見かけるので、それについても少し。


複利での年平均利回りの計算方法

あまり一般的に書いても分かりにくいので、具体例をもとに計算してみます。


・10年で資産が2倍(+100%)になったときの、複利での年平均利回りを求める


まず、資産が毎年x倍に増加したとします。このxを求めるのが、答えを求めるようなものです。

10年で2倍ということは、xを10回かけると2になるということです。つまり、

x^10 = 2

この方程式を解くと、

x = 2^(1/10) ≒ 1.072

つまり、毎年資産が1.072倍になった、言い換えれば毎年資産が7.2%増えたということになります。

したがって、10年で資産が2倍になったとき、複利での年平均利回りは7.2%です。

これは、有名な「72の法則」にも一致しているかと思います。

ちなみに、この平均値は「幾何平均」と呼ばれる種類の平均です。

たまに見かける年平均利回りの計算

複利での年平均利回りは、ある期間でのトータルのリターンの幾何平均で求めるのですが、たまに、毎年の利回りを単純に算術平均している人を見かけます。

例えば、極端な例で言うと、ある年で資産が-50%(半分)になり、次の年で+100%(2倍)になった場合、この2年でのトータルリターンは0%ですが、各年の利回りを算術平均すると、+25%になります。

この場合、「トータルリターンは0%で、年平均利回りは25%でした」とでも言うのでしょうか?

んなわけねぇだろ、って感じですが。

まあ、こういう計算をしちゃう人は、たぶん数学をまともに勉強したことがなくて、平均は「算術平均」しか知らないんでしょう。

数学の中でも、確率・統計は実生活でも役に立つので、勉強してみてはどうでしょうか。



0 件のコメント :

コメントを投稿