奨学金の金利について


私は大学生の時に、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を4年間借りていました。

「借りていた」なので、奨学金というのは名ばかりのただの借金(学生ローン)です。

JASSOの奨学金は、無利子のものもあるのですが、私は有利子のものしか借りられませんでした。


この有利子タイプの奨学金は、住宅ローンみたいに、返済時の金利を固定か変動のどちらかを選ぶことができます。

金利の方式を選ぶのは奨学金の申請時で、実際に金利が決まるのは貸与が終了したときです。(貸与終了までに変更することもできる)

私の場合は、確か2006年(当時高校生)に申請して、大学卒業時の2011年に金利が決定しました。

当時高校生だった私は何となく固定金利を選び、最終的に金利は1.41%になりました。


本題はここからで、結局のところ、固定金利か変動金利どちらを選ぶのが正解だったのかというと、2011年に金利が決まるのなら変動金利を選ぶのが正解でした。

以下のグラフは、日本の長期金利の推移で、2011年から一貫して下げています。

出典:日本相互証券株式会社


2011年といえば、いろいろあった年で、日本の景気もどん底って感じでした。

世間もデフレ一色で、もし当時の私に金融の知識があれば、変動金利を選んでいたかもしれません。

奨学金の返済残高はまだ残っていますが、あと数年で完済できる予定なので、やはり変動金利を選ぶのが正解だったでしょう。


ただ、これは当時の話であって、これから奨学金を借りる場合は、変動金利を選ぶのは危険かもしれません。

今は超低金利で、これは裏を返せば国債バブルともいえる状況です。

国債バブルが弾ければ、国債価格が暴落、つまり金利が急上昇することになります。


参考記事:
変動金利で住宅ローンを組む人は、実は破産予備軍かもしれない(加谷 珪一)

ここ最近、住宅ローンを組む際、銀行は変動金利を勧めてくるらしいですが、これはつまり、銀行は今後金利が上がる(インフレになる)と予想しているということです。

実際、失業率の低下等、インフレの材料は揃ってます。

JASSOの奨学金は金利の上限が3%と決められているので、破産するレベルにはならないかもしれませんが、それでも今の金利と比べると3%はかなり高いです。

今後金利がどうなるかは分かりませんが、急激な金利上昇リスクを回避するためにも、今から奨学金を借りる人は、固定金利を選んだ方がいいかもしれません。

・・・

私の場合は、結果としては変動金利を選ぶのが正解でした。

ただ、変動金利というのは、金利の変動リスクを債務者が負うことになります。

よく分からないリスクを負おうとせず、とりあえず固定金利を選んだ高校生の私は、ある意味賢明な判断をしたのではないでしょうか。(ということにさせてください)



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