便利な社会と労働環境改善はトレードオフ


日本は消費者にとって非常に便利な国です。

街中なら、夜中でも飲食店、販売店、娯楽施設等が営業しており、日中と比べてもさほど不便さがありません。

24時間これらのサービスを受けることができ、しかも価格も安かったりします。

しかし、この便利さは当たり前ではなく、そこで働いている人たちがいるから実現できているわけです。


一般的に日本の労働環境はよくないと言われています。中には、かなりのブラック労働をしている人もいます。

そのため、巷では、労働環境改善の要求や、会社批判が繰り広げられています。

しかし、今の便利かつ低コストな社会というのは、こういう過酷な労働環境で働いている人がいることの裏返しでもあります。

長時間労働、深夜労働している人がいるからこそ、現状のサービスで成り立っているわけです。

つまり、労働環境が改善するということは、今より便利さが損なわれるか、もしくはコスト(価格)が高くなると思われますが、現状の良質なサービスにどっぷり浸かっている皆さんは、このことまで考えているのでしょうか。

労働者は消費者でもあるので、ブラック環境で働いている人ですら、絶対にどこか別のところでこの恩恵を享受しているはずです。

だとすると、ただ労働環境の改善を訴えるのは、言っていることとやっていることが整合していません。

不便な世の中になってもいいと本気で思っているのなら別ですが…

・・・

私も夜勤で働いているので、労働者側の気持ちも分からんではないです。

でも、やはり私は今の便利で低コストな社会が好きなので、なんとか維持してほしいと思っています。

そりゃあ、ブラック労働している人を気の毒に思うことはありますよ。

それでも、私は「労働環境改善しろ」とか「会社はクソだ」とかは言わないようにしています。自分の言動に整合性を持たせたいからです。

そして、いずれは労働者側からフェードアウトして、完全に消費者側に移り、「労働者の皆さん、これからも死なない程度に頑張ってください」と言っていたいです。

これはこれでクズ人間ですが、社会の恩恵を受けておきながら社会を批判するような、ダブルスタンダードよりマシだと思っています。



1 件のコメント :

  1. 諸悪の根源は社会というより個人の場合がほとんどだからなあ
    たとえば会社は正常でもパワハラする奴が腐っているとか、そんなんだからなあ

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