ESG投資って意味あるのか?


脱化石燃料へ株売り圧力 900超の投資家、事...(写真=ロイター)

環境に悪いとされる化石燃料関連企業の株式を売却する流れが、主に欧米あたりで起きているらしいです。

こういう「イメージの悪い企業」の株を売ることを「ダイベストメント(Divestment=投資撤退)」と呼びます。

最近流行りの「ESG投資」とやってることはほとんど同じです。

ダイベストメントはイメージの悪い企業の株を売ることですが、ESG投資はイメージの良い企業だけを買います。


「ESG投資」とは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)を配慮している企業に投資することで、環境に悪い石油企業や、不道徳とされるタバコ、アルコールメーカー、軍需企業などは真っ先に投資対象から外されます。

個人的にはアホくさと思うんですが、そういう流れなので仕方ないです。

ただ、一部の投資家がこういったイメージの悪い企業に投資しないからと言って、一体何が変わるのかは疑問なんですよね。

ESG投資の一環で石油企業を避けたところで別の投資家が株を買うだけです。

もちろん、買い手が少なくなるので株価は下がりやすいですが、だからと言ってそれだけで企業が事業から撤退なんてしないでしょう。

企業は社会に必要とされているからその事業をやっているわけで、大半の株主もそれは理解しているはずです。

実際、化石燃料に取って代わるようなエネルギー源は今のところ存在しないので、現状は変わらないでしょう。(今いきなり脱化石燃料化したら社会が回らなくなります)

本当に脱化石燃料化するのは、化石燃料が枯渇して燃料が高騰したときです。ただ、これは一体どれくらい未来の話なんですかね?数百年後?

もしくは、発電を現状の火力メインから原子力メインに切り替えれば、多少は脱化石燃料化が進みますが、これは政治的に難しいです。

それに、イメージだけで石油企業を避けるような連中はどうせ原発にも反対でしょう。

ESG投資の本当の効果は、一時的にイメージの悪い企業の株価を下げて将来のリターンを上げ、逆にイメージのいい企業の株価を上げて将来のリターンを下げることにあります。

つまり、今後売られるであろう化石燃料関連銘柄への投資に収益のチャンスが生まれるかもということです。

・・・

ちなみに私は石油企業をはじめとするエネルギー企業って好きなんですよね。なんかカッコよくないですか?特にオイルメジャーとか。

あと、ESG投資では嫌われ者のタバコ企業も好きですね。私は非喫煙者ですが、タバコ自体は渋くてカッコいいと思います。

ちなみにタバコもESG投資くらいでなくならないと思いますよ。

タバコがなくなるとしたら、人間からニコチンの依存性がなくなる必要がありますが、これには人間が遺伝子レベルで進化する必要があり、これは実現するとしても化石燃料枯渇よりもはるかに遠い(想像できないレベルの)未来でしょう。


1 件のコメント :

  1. 燃料の変わりはなんぼでもあるけど、自然、水素、原子力など
    原料としての石油の変わりがなかなか無い。

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