スリーエム(MMM)の「スプリットオフ」が予定されているがどうなる?一般口座に払い出される?

米国株のスリーエム(MMM)が、食品安全事業の"スプリット"オフを今月末に予定しています。

引用元:SBI証券


今回はよく聞く「スピンオフ」じゃなくて「スプリットオフ」というあまり見ない方式なので、気になってるスリーエムホルダーの方も多いのではないでしょうか?

というわけで、今回のスプリットオフについて少し調べてみました。

まあ皆さんが一番気になるのは、一般口座への払い出しがあるのかどうかですよね。


「スピンオフ」と「スプリットオフ」は名前も方式もかなり似ているようですが、まずは両者の違いを説明しようと思います。素人が適当に調べた内容なので、もし間違いがあったら教えてください。

ここでは、A社からB社が分離する場合を考えます。

スピンオフ

スピンオフでは、分離したB社株をA社株主に、A社株の持ち分に比例して分配します。

B社が分離した分、A社の企業価値は減少しますが、B社株が分配されるので、株主価値全体では不変ということになります。

このとき日本の証券会社では、分配されたB社株は一般口座に入れられるのに加えて、特定口座で保有しているA社株も多くの場合一般口座に移されます。

事業分離して企業価値が変わると、取得単価の計算ができなくなるので、特定口座では処理できないようですね。

一般口座に移されると税金関係が非常に面倒になるので、これを避けるために、保有株のスピンオフが予定されたら、スピンオフ前に一旦当該株を売却するなどの対応が必要になってきます。

ここ最近では、有名どころだとIBM、AT&T、グラクソスミスクラインがスピンオフして、保有株が一般口座に払い出されて焦った投資家も多いようです。

スプリットオフ

スプリットオフも分離したB社株をA社株主に分配するのは同じですが、スプリットオフでは分配されるのは希望した株主だけで、さらにB社株はA社株との交換で付与されるようです。

また、交換されたA社株はそのまま消却されます。

するとどうなるかというと、A社の株式数は分離したB社の分減少することになるので、A社の1株当たりの価値は変わらないと思われます。

1株当たりの価値が変わらないということは取得単価も変わらないので、特定口座で継続保有できるのでは?という気もします。


今回のスリーエムのスプリットオフでは、上の画像に書いてあるように、SBI証券では株式交換のオファーは受け付けていないようなので(おそらく日本の証券会社は大体受け付けてないと思う)、スリーエム株を継続保有となります。

ただ、肝心の一般口座への払い出しについては記載がないですが、スピンオフのときにはいつも書いている「特定預かりの残高は一般預かりへ払い出されます」という注意書きがないので、特定口座継続の可能性が高いのではないでしょうか。

どうしても心配な場合は、スプリットオフの権利落ち日前に一旦売却してもいいでしょうね。


・追記

この件についてSBI証券に問い合わせてみました。

回答としては、一般口座への払い出しはなく、特定口座継続とのことでした。

まあこれで一安心といったところでしょうか。

ただ、スリーエムは来年にはヘルスケア事業のスピンオフを計画しているので、そのときは対応しないといけませんけどね。

最近は複数事業を持っている、いわゆるコングロマリット企業の事業分離が盛んなので、米国個別株の投資家は保有株を動向を注視しないといけませんよね。

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